ヴァイオリンの内部には少しずつですがホコリや松脂の粉が溜まっていきます。
これらが大量に溜まってしまうと振動を吸収してしまい楽器の響きが悪くなってしまいますので、数年に一度は掃除するようにしましょう。
ヴァイオリン内部の清掃には白米を使います。量はだいたい大さじ1杯程度あれば充分です。
これをフライパンで乾煎りします。間違っても油など敷かないように。
煎らずに生米のまま使うという人もいるようですが、米ぬかの油分が木材に付着してカビや虫食いの原因となってしまうので必ず乾煎りするようにしましょう。
少しずつ色が変わってきます。近くでみるとポップコーンのように内部の水蒸気圧ではじけるのがわかります。
こんがり狐色になったら火を止めて皿の上などで冷まします。
熱いまま楽器の中に入れるとニスやニカワが溶けて、最悪楽器が分解しますので充分に冷ましてください。
f字孔から炒った米を流し込み、楽器ごと振ります。どんなに強く振っても魂柱が倒れることは無いですが(その程度で倒れるようでは調整不足です)、調子に乗って楽器を周りにぶつけないように(特に渦巻き部をぶつけやすい)気をつけましょう。
あとは楽器を裏返してホコリやチリごと米を捨てるだけです。最後の1~3粒がなかなか出てこないので根気強くやりましょう。
また、米と一緒に出てこなかったホコリの塊が中に転がっている場合があります。うまくf字孔近くに寄せてピンセット等でつまみだしましょう。
最近はパソコン用のエアダスターで内部のホコリを吹き飛ばすなんて方法もあります。
隅に溜まったホコリまで取れてとてもいい方法なのですが、ノズルをあまり近付け過ぎたり長時間吹き付けたりすると結露してニカワが剥がれることも在り得るので充分注意してください。
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