2013/12/22

エンドピン孔開け&合わせ


だいぶ日が経ってしまいましたがホワイトヴァイオリンの続きです。

ホワイトヴァイオリンのセットアップ 目次

今回はエンドピンと穴の加工をしました。この作業は箱を閉じてからでも普通にできるのですが、削りカスやバリのことを考えて今のうちに作業しておきます。


穴の加工

このホワイトヴァイオリンにはエンドピンを差し込む穴がドリルで開いていますが、そのままではエンドピンをぴったり合わせることはできませんのでテーパ状に加工する必要があります。

ドリルで開いた穴





加工に用いるのがペグリーマーです。名前の通りペグ穴の加工に使う道具ですが、エンドピンもペグ同様に30:1のテーパー加工するのが通例ですので、同じ工具を使います。

Herdimペグリーマー



ドリル穴はφ4mmほどでしたので、フルサイズ用のペグリーマーでは太すぎて穴に差し込むことができません。今回は分数サイズ用の小型リーマーを使用しました。もちろん太めのドリルで穴を広げてもいいのですが、いずれにしても穴の方向がぶれないように慎重に作業する必要があります。

リーマーを回して穴を削る



エンドピンの強度的には太い方が有利ですが、必要以上に穴を広げてしまうと全てが水の泡ですので差し込み口φ7.4mmで止めました。尤も小型のペグリーマーなので一杯まで削ってもφ7.5mmが限界ですが。



エンドピンの加工

続いてエンドピン側の加工で調整します。エンドピンはペグと違って削りすぎたら即アウトですのでここからは特に慎重に作業する必要があります。

ボックスウッドのエンドピン



エンドピンをペグシェーバーに差し込んで削っていきます。ペグと違って掴むところがほとんど無いので非常に削りにくいです。途中までは指で掴んで回していましたが、刃が硬い繊維に引っかかるとお手上げです。ペンチやクランプでエンドピンを掴んでなんとか加工できました。



繰り返しになりますが、ペグは多少削りすぎても機能上はあまり問題ありませんが、エンドピンは削り過ぎると本体に留めた時にガタついて、使い物にならなくなります。そうならないためには、穴とピッタリではなく、気持ち太目に加工する必要があります。下の写真のように、軽く差し込んだ時に本体との間に1〜2mm隙間ができるくらい太目の寸法に加工することで、ここからエンドピンに力を入れて押し込んだ時に確実に固定することができます。

軽く差し込んだ時に1〜1.5mm隙間ができる状態が丁度良い。
ここからぐっと押し込んでピッタリ固定される。

道具・材料リスト

エンドピン
ペグリーマー・・・・・・・・・$66.50
ペグシェーバー・・・・・・・$54.00






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